



昨今、大型スーパーやデパート、パチンコ店や大手学習塾など、規模の大きな事業主体の撤退による空き物件が増え、その現象は都内でも見られるようになった。これらの物件は床面積が大きく家賃もそれなりであるから新規テナントが入りづらく、長らく放置されがちで、周辺へのマイナスイメージも避けられない。そんななか元々大型ゲームセンターであった2フロアを新しく「24時間フィットネス」にしたいというオーナーからの依頼を受け、まずその業態の特徴や業界の最新動向をリサーチすることから着手した。SWOT分析やポジショニング・マップを作成し、デザイナーの富田光浩(ONE.Inc.)とともにブランディングを行い、経営将来性を確信した上で設計に着手した
従来、発注者側に立ってこれらの顧客ニーズの把握やビジョン構想仕組み構築にコミットするPM(プロジェクト・マネージメント)と呼ばれる業務は、より大規模な再開発案件などでの配置に限られてきたが、社会の変わり目では中小企業や個人事業主でもこういった判断が重要になり、設計者が一括で関わることの意味は大きい。