






使われなくなったトマト加工工場の敷地を村が建物ごと買取り、農業の六次産業化拠点として再生。農産物の加工工場以外にマーケット、レストラン、カフェ、キッチンスタジオなどが含まれ、かつての工場の雰囲気をそのまま残して村人たちの日常生活に根ざしながら、観光客を迎え入れる新しい公共空間となった。 来場者と裏方の動線を整理するのではなく、スクランブル交差点のように中央のホールを介してあえて「見える化・すれ違う化」されることで、さまざまな出会いや学びが生まれる場所となるよう計画した。工場独特の空間性や特殊な構造設備をいかしながら、開口の少ない工場のボリュームに、まるでビニールハウスのような小屋を四方から工場内部へと貫入させることで内部に光や風を導き入れ、明るく開放的なホールとして再生させた。